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市街化調整区域で売れないと思っていた不動産が売却できた事例

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市街化調整区域で売れないと思っていた不動産が売却できた事例

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いつもお世話になっております、沖縄の不動産売却でお悩みの方に役立つ情報をお伝えする株式会社イエカリヤ代表の當間です。

 

所有している不動産を売るにあたり、ご自身で事前に調べることは大切ですが、役所などの公的機関の方は担当によって聞いたことしか答えてくれなかったりします。

 

今回ご紹介する事例もまさにそのような物件で、不動産会社に相談しなければいつまでも売れないor相場よりも安い金額での売買になってしまう所でした。

 

市街化調整区域ってなんですか?

今回のお話しをする前に、前提として市街化調整区域というものを知っておかなければなりません。

 

都市計画化区域が指定されている中には、市街化区域と市街化調整区域という区分けされる場所があります。

 

沖縄では那覇市広域都市計画区域の範囲内で北中城村・中城村・宜野湾市・浦添市・西原町・与那原町・南風原町・豊見城町・糸満市がそれにあたります。(2021年6月1日現在)

 

それ以外の市町村は、非線引き区域と言って市街化・調整区域の指定がないか、そもそも都市計画地域に入っていない状態になります。

 

かなりおおざっぱな説明になりますが、市街化区域はすでに市街化されており建物の建築が容易です。

 

例えば、基本的に畑から宅地に変更する場合、農地法5条の申請が必要ですが市街化区域なら届出で済むので要件を満たしていれば確実に進めることができます。

 

金額に10倍も差が付く!?相続した農地・畑を売りたい時に参考になる今帰仁村の売却事例

この事例も、もし市街化区域であればかなり簡単に進んでいました。

市街化調整区域廃墟感

一方、市街化調整区域は地域が無秩序に広がることを防ぐために規制がかけられている場所となります。

 

市町村や地域によって規制の内容が違うのですが、基本的に今現在建物がある土地や元々建物が建っていた土地(既存宅地)以外は建築がかなり制限されます。

 

沖縄では平成13年に既存宅地制度は廃止されましたが、同じ要件の土地であれば許可制で建築することができます。

既存宅地確認制度について(外部サイト)

 

もちろん、建物の種類によっては特例があるので建築できることもあります。

 

建てられない土地であった場合、資材置き場などにするしかなく、売買金額はかなり落ちてしまします。

 

今回の売り主様は、ご自身の土地が既存宅地だと思っていましたが役所の方でその確認ができず、売却を諦めかけていました。

 

なぜ既存宅地と認められなかったか?

少し複雑な話ですが流れとしてはこうです。

 

元々一つの建物がある1筆の土地だった

庭として使っていた部分が大きかったので分筆した。今回売却した土地は庭として使っていた場所

市街化調整区域の指定

建物のある土地は宅地として認定されたが、分筆後の庭として使っていた土地は既存宅地とみなされなかった(登記簿の地目上は宅地でも役所で確認できなければNG)

 

ということでした。

 

「元々一筆だったので分筆後の土地も宅地にしてください」とお願いしても、役所の方では過去に遡って訂正することができないので、どうすることもできませんでした。

 

特例が適応できそう

別の切り口

ご相談頂いてお話しを伺っていた時は建物の建築が難しいと思っていました。

ですが実際に場所の確認をした後に、既存宅地の方向からではなく別の切り口から進められそうだったので再調査しました。

 

沖縄県開発審査会提案基準第14号(平成26年5月1日改正)線引時点において宅地性を有する土地の取扱いについて(外部サイト)

 

パッと見た瞬間に閉じたくなるような分量ですが180ページに書いてあります。

 

(1) 申請地周辺の集落地域性の要件

次のいずれかの要件に該当すること。

ア建築物の敷地の相互間が50m以内の間隔で連続し、かつ、その敷地が50以上である区域。

イ半径100m又は3ha以下の区域においては、建築物の敷地の相互間が50m以内の間隔で連続し、かつ、建築物の連たん状況がやむを得ないと認められるときは、その敷地が40以上であること。

 

(2) 線引前からの宅地性の要件

市街化区域と市街化調整区域との区分が定められた時点(以下、「線引時点」という。)で、次のいずれかの要件に該当している土地であること。

ア土地登記簿における地目が宅地であった土地。

イ線引時点で宅地であったことを示す証明書等(行政機関等から交付されたものに限る)又は宅地であったことを確実に証する客観的な資料があると認められる土地。

 

(1)(2)共にアが適応できそうだったので、念のため那覇本庁の建築指導課に地図や謄本をもって確認。

 

問題なく許可が下りる見込みだということがわかったので、「建物の建築ができるなら買う」と打診していた建売業者さんにすぐ売却することができました。

 

まとめ

お一人で悩んでいたらこの解決策はきっと思い浮かばなかったはずなので、ご相談頂いて本当に良かったと思います。

 

また、よくある話ですが「不動産に詳しい知人」などに相談すると「中途半端な知識で逆に損をしてしまった」ということもよく聞くので調査などの依頼は是非専門家にご依頼ください。

 

ほとんどの不動産会社は、無料査定を行っているはずなのでかなりお得です。

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今回ご紹介した事例に関する法律は作成時点のものですのでご了承ください。

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