金額に10倍も差が付く!?相続した農地・畑を売りたい時に参考になる今帰仁村の売却事例
いつもお世話になっております、沖縄の不動産売却でお悩みの方に役立つ情報をお伝えする株式会社イエカリヤ代表の當間です。
親から畑・農地を相続したけど農業を始める気がない。
農地って安く売るしかないんでしょ?
売るのに面倒な手続きが必要だと聞いたけど・・・
こんなお悩みをお持ちの方に参考にしていただきたい事例です。
実は農地でも通常の宅地と同じような金額で売れることもあります。
場所によってはその差は10倍以上することもあるのであきらめずに調べることが大切です。
中古不動産売却の流れ
問合せのきっかけ
今回はご友人からの紹介で弊社にご連絡をいただきました。
お仕事を退職されたご夫婦で色々な会社と比較する形ではなく、初回のヒヤリングをした後、すぐに媒介契約をいただけました。
ヒヤリング内容
・かなり前に親から相続した約210坪(約700㎡)の畑が今帰仁にある
・今は車も持っていないので何年も現地に行っていない
・昔役所に確認したら宅地としては売れないと言われた
といったような内容でした。
もったいない話ですが、親からの財産を相続したはいいものの、持て余しているということはよくあることです。
詳しくご相談をいただけたので、一度役所や調査してご報告することになりました。
弊社は沖縄市なので今帰仁は遠隔地ではありますが沖縄本島内であれば査定や調査は無料です。
調査・物件査定の報告
調査後の内容としては
1.農業振興地域内(畑のみでしか売買できない)所の白地(例外的に許可が下りる可能性がある地域)
2.水道、電気などのインフラも問題なし
3.居住用の建物を建てる場合は500㎡が限度
という結果になりました。
1.はかなりややこしいと思いますが、要するに宅地として売却できる可能性があるということです。
この場合、絶対にということは言えませんが、きちんとプランを立てて申請を出せば許可が下りる可能性は大いにありますのでいい情報です。
ちなみにこの土地の隣は、例外の地域に入っていなかったので畑で売るしかない状態だったのでラッキーでした。
2.は北部などによくあるのですが、特に水道が近くを通っていない状態だと配管を通すのにかなりの手間と時間がかかり、実質的に売却が難しくなることがあります。
今回はそう言ったこともなく、目の前に水道・電気が通っていたので問題ありません。
3.が今回一番のネックでした、許可を取れる可能性があるものの、居住目的で建てる場合、土地の大きさは500㎡までに限定されることがわかりました。
「家を建てるのに500㎡以上いらないよね?」という理屈です。
民泊などの事業用として使うのであれば、「これだけの広さが必要です。」という理屈立てられることができれば可能性はあります。
お問い合わせにいらっしゃったお客様は、今帰仁という土地柄にひかれている方が多かったので農業にも興味があり。
「500㎡で家を建てて、残りを畑にしたい。」
というご要望もあったのですが、今帰仁村で農地を農地として購入する場合。
購入した土地と現在自分が畑として使っている土地の合計が5,000㎡・約1500坪でなければ購入することができません。
こうなると一部を畑として購入できる方はかなり限られてくるので難しいですね。
今後の方針の提案と決定
以上の調査結果を踏まえてイエカリヤからのご提案は
1.2等分し約350㎡ずつに分筆して売買
2.そのまま売り出して民泊として使いたい方を探す
のどちらかになりました。
ご相談者の方とお話しをして2の方針に決定しました。
売却利益としては分筆案の方が高くなる見込みでしたが、売主様がご高齢なので2回契約・決済をすることが体力・気力的に難しくシンプルに行くことにしました。
購入できる方が限られてくるので相場よりも少しだけ安い金額で売り出しすることに同意していただき広告を掲載しました。
売り出しから売却完了するまでの経緯
広告当初から問い合わせは多く、今帰仁まで10往復はしました。
ですが、物件金額が手を出しやすいという所が一番のメリットとして考えている方が多く、民泊として運用するというような建設の方法を取るとコストがかかり見送りになるケースがありました。
そんな中で県外からの移住で民泊と住宅を併用で作りたいという方から購入意思を頂けましたので先に進めることになりました。
ここまでで広告掲載から3か月ほどでした、通常の物件であればここから1か月程度で決済・名義の変更になることが多いのですが、農地を売却する時はもう1ステップ必要です。
農地法5条許可の申請
農地を他社に売却して宅地に変える場合、農業委員会に5条許可の申請を出して許可が下りた後に初めて名義の変更ができます。
その際申請書には建築のプラン等を付けなければいけないので、先にある程度の図面を作っておかなければいけません。
さらに、「ちゃんと建築できるお金ある?」ということを証明するために、融資の場合は銀行の融資承諾書、手元あるお金の場合は残高証明書が必要になります。
また、申請は毎月10~15日までに提出しないといけないことが多く(各市町村によって変わる)タイミングを逃すと翌月の申請になってしまいます。
申請を出したらすぐに終わるわけではなく、地元の農業委員会の方が審査して結果が出るのが提出した翌月の末です。
今回は購入者様が元々建築の知識があり、資金も手元から出す形だったので契約から3か月程度で無事完了しましたが、通常は契約から4~6か月を目途に考えておいた方がいいですね。
今回の案件から学べること
お任せいただいた段階では、そもそもこの土地が宅地として売却できないと思っておりダメ元の様な形でした。
恐らく、ご自身で役所に問い合わせた時は専門的な用語を理解することができずに宅地として売れないものと思い込んでいたのだと思います。
ですが、調査の結果宅地としての商品にすることができました、地元の方に聞くと畑として売った場合は40~50万円程度だということだったので、10倍以上の差がつくことになりました。
役所から売れないと言われた土地でも解決策が見つかることもあるので、一度専門家に相談してみることが大切ですね。
反省&改善点
購入希望のお客様を案内する際、どうしても半日ほどかかってしまうのでスケジュール調整が難しいことが多々ありました。
イエカリヤでは囲い込みなどは一切やっていないので他社との共同仲介をすることが良くあるのですが、あくまで広告を見た他社さんからご連絡があった時だけでした。
もう一歩先に進めて地元の業者さんに「この物件一緒に売りましょう!」と積極的に行くことも大事になってきそうですね。
お客様からのアンケート
今回は、売主様が文章を書くのが難しいので口頭でお伺いした結果になります。
S・S様
Q1当社に売却物件を依頼する前は、どんなことで悩んでいましたか?
A1安い値段でしか売れないと思っていた。初めてのことだらけなので何をしたらいいかわからなかった。
Q2どうやって当社を知りましたか?
A2知人からの紹介。
Q3当社を知ってすぐに来社しましたか?
されなかった方は、どのような不安がありましたか?
A3すぐにしましたが、どんな人が来るのか不安でした。
Q4他にも似たような会社があったにもかかわらず、何(どの部分)が決め手となって当社に依頼されましたか?
A4知人からの紹介だったから。初めてあった時に急かされずゆっくり話をできたから。
Q5実際に売却を行ってみていかがでしたか?率直なご感想をお聞かせください。
A5思っていたよりも高く売れました、同じ質問でも一つ一つ丁寧に説明してくれたのがよかったです。
まとめ
・畑、農地も宅地と同じ様に売れる可能性があります
・様々な制限があるので一人で調べるのは大変
・契約から決済まで時間がかかるので注意
今回の事例があなたのお悩み解決の糸口になりましたでしょうか?
不動産売却は似たようなケースはあっても全く同じケースというものはありません。
ネットや本にある知識だけで判断するのは思わぬトラブルや損を招くことになるので注意が必要です。
個別的なご相談をしたくなった時は調査・査定無料で行っていますのでお気軽にご連絡くださいませ。
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今回ご紹介した事例に関する法律は作成時点のものですのでご了承ください。
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